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LUTの取り込み方

不完全な美を、食や風景に。|写真家・奥 はる奈が贈るLightroomプリセット『Table Stories Collection』

不完全な美を、食や風景に。|写真家・奥 はる奈が贈るLightroomプリセット『Table Stories Collection』

2025.09.19
  CURBON PRESET LETTERS|奥 はる奈 CURBONのプリセットから広がる、アーティストたちの“写真と言葉”に触れる新シリーズ「CURBON PRESET LETTERS」。 プリセットは、ただのフィルターではありません。それは、シャッターの先にある“まなざし”や“心の色”を分け合う、ひとつの手紙のようなもの。どんな瞬間にレンズを向けたのか。どんな色に心が動いたのか。そんな感覚を誰かと共有できるのが、プリセットの魅力です。 このシリーズでは、写真への想い、創作のルーツ、日常のひらめきを丁寧にひもといていきます。 第4回は、上品な世界観のテーブルフォトに合ったプリセットをリリースした写真家・奥 はる奈(Haruna Oku)さん。彼女が見つめる世界を、そっと覗いてみませんか?   ❋❋❋   まさか自分がカメラマンになるなんて——。 正直なところ、今でも自分をカメラマンと呼ぶことにしっくり来ていません。でも、それでいいとも思っています。 ただただ、写真を撮ることが楽しい。写真を撮ることと、料理を作ること。違うように見えて、その根っこは繋がっている。素材をどう扱い、どう表現するかは自由。 正解はないし、むしろ、どれもが正解。みんな日々の営みを重ねている、それぞれが自分の生活を紡ぐアーティストなんだと思います。   写真の魅力 その昔、ペルーを旅していて、市場の肉屋のおじさんを撮ったことがあります。 手元で作業をしながら、こちらを大きな目でぎょろっと見ていて。思わずシャッターを切りました。 忘れっぽいので、市場の名前はもちろん地名も覚えていません。でもその写真を見ると、不思議なことにあの空気ごと戻ってくるのです。混沌とした市場や、おじさんの真剣な手つきまで。光景がわーっと脳内で再生されます。 近所の農家さんから、それはそれは綺麗なトマトをいただいたときも同じでした。「撮りたい!」とワクワクが止まらなくて。その時の感動も、トマトを籠いっぱいに渡してくれた農家さんの表情も、一枚の写真が閉じ込めてくれたりするのです。写真には、そんな真空パックのような一面がある。    10数年の写真表現から生まれた、4つのプリセット "Table Stories Collection" ”Table Stories Collection” はこれまでの私が使ってきた中でも、特に使用頻度が高い4つのプリセットになっています。なんと編集のプロであるカラリストの友人にもアドバイスをもらい、完成度を高めた特別なプリセットになっています(職権と友人濫用です)。 こうして振り返ると、この10数年で、私自身の撮影対象やスタイルは大きく変化し、編集のトーンも同じように変わっていきました。 前期:料理を「魅せる」ことに集中した時代写真を始めるきっかけは、12年前に連載をしたレシピコラム"Banana Kitchen"でした。当時は、どうすれば料理が美味しそうに見せられるかを追求していました。そんな中でできたのが"Kodachrome"や"Cine Noir"のプレセットでした。“Kodachrome”は、色彩を豊かに、料理の持つ生命力を強調するトーン。”Cine Noir”は、映画や絵画のような表現。Instagramのフーディー文化とも重なり、ダークで青みがかったドラマチックな演出が好まれました。 後期:余白や質感に美を見つける時代ここ数年で、時代はフィルムやオールドレンズといった、アナログ感やノスタルジーがキーワードになるように。そんな中、私もニセコで物撮りや風景、アウトドアシーンも撮るようになり、表現に変化が出てきました。はっきりとした世界から、目を凝らし、暗さの中から不完全な美を見つけるような世界に。"Hazy Fade"や"Vintage Grain”といった柔らかく霞んだようなトーンが生まれました。まずはこの現在のトーンから、プリセットの詳細をご紹介していきます。 [撮影環境について]自然光で撮ることが多く、RAW、色温度は5000~5500前後で撮ることが多いです。撮影する時に白を取るか、編集時に白の対象物を見つけて色温度・色かぶりを設定し、その後自分の作りたい色に調整します。 ◯ Vintage Grain フィルムのようなざらっとした質感でアナログ感や温かさを演出元々の写真素材を活かしつつ、深みが加わる万能なプリセット [向いている写真]料理やテーブルシーン、物撮り、ポートレート[使いこなしのヒント] 適宜粒子、テクスチャや明瞭度を調整してください オールドレンズを組み合わせると、滲んだ描写でさらにフィルム感がアップ     [プリセット適用例]   撮影時(左)色温度5000で撮影し、プリセット適用後、色温度5700、シャドウ+25、黒レベル+15 ○Hazy Fade 色味やコントラストを抑え、柔らかく儚げな世界観を演出緑やオレンジの暖色が乗り、フェードを効かせてフィルムライクに“料理は明るく”の固定観念を外し、アンダー表現を楽しめるプリセット [向いている写真] 曇天や光が少ないシーンにも アンダーめの料理写真にもおすすめ [使いこなしのヒント] 黒の色味を抑えているので、あえて露出を落とすと雰囲気が出ます 明瞭度は適宜調整してください   さらに、緑や青の色調を抑え、自然風景にもノスタルジーな印象を与えることもできます。   [プリセット適用例]   色温度は6000、プリセットを適用したのみで編集をしていません。 ○Kodachrome とにかく使いやすく料理以外も様々な場面に合う万能選手色をはっきりと引き出し、料理を美味しそうに仕上げてくれます [向いている写真] 「美味しそう!」を表現したい時の料理寄りショット、物撮り、ポートレートなど [使いこなしのヒント] 食材の色によって、ポイントカラーで色合いや彩度、輝度を調整してください   [プリセット適用例] 色温度は5000、適正露出にした上で、プリセットを適用したのみで編集をしていません。   色温度は5700、プリセットを適用した後に露光量+0.4 ○Cine Noir 海外のテーブルシーンのようなダークでシネマティックな雰囲気黒の締まりが効いて、全体に重厚感を与える [向いている写真] テーブル全体を写した構図、ウッドテーブルや黒背景、強い光と影のあるシーン [使いこなしのヒント] 青味が特徴なので強すぎると感じたら色温度でイエローに振るか、色かぶり補正でマゼンタを足してください 黒が特徴的なため適宜シャドウや黒レベルで調整してください   [プリセット適用例]   プリセットを適用した後、視線をデザートに向けるため、右下のお花がある箇所に斜めにマスクをかけ、シャドウを-100にして暗くしています。   グラスのきらめき、鍋から立ち上る湯気、ズッキーニから溢れる水滴——日常のささやかな美しさに触れると、シャッターを切りたくなります。自分の感覚や直感をドバーっと全開にして、写真がそれを掬い上げてくれる感じ。 見て、触れて、味わって、いいなと感じるものに出会う。それこそが、他ならぬあなただけの感覚なんだと思います。 写真は自由でいいし、そのときめきに従えばいい。私も、あなたも、自分だけの色に出会えますように。  
春夏秋冬、その瞬間をもっと美しく。|写真家・もちづきが贈るLightroomプリセット『Four Seasons Collection』

春夏秋冬、その瞬間をもっと美しく。|写真家・もちづきが贈るLightroomプリセット『Four Seasons Collection』

2025.08.31
  CURBON PRESET LETTERS|もちづき CURBONのプリセットから広がる、アーティストたちの“写真と言葉”に触れる新シリーズ「CURBON PRESET LETTERS」。 プリセットは、ただのフィルターではありません。それは、シャッターの先にある“まなざし”や“心の色”を分け合う、ひとつの手紙のようなもの。どんな瞬間にレンズを向けたのか。どんな色に心が動いたのか。そんな感覚を誰かと共有できるのが、プリセットの魅力です。 このシリーズでは、写真への想い、創作のルーツ、日常のひらめきを丁寧にひもといていきます。 第3回は、群馬県の魅力を発信し続ける写真家・もちづきさん。彼が見つめる世界を、そっと覗いてみませんか?   ❋❋❋   はじめに こんにちは、もちづき|ぐんまでパシャリ(@mochi1photo)です。 群馬県で、地元の四季や風景の魅力を写真や映像で発信しています。花畑や山々、寺社仏閣や街並み、「普段からそこにあるけれど、ふとした瞬間にハッとする景色」を切り取るのが好きです。 「群馬の魅力をもっと多くの人に知ってほしい」 という気持ちが、カメラを始めたきっかけでした。見慣れた景色の中に潜む美しさや、季節によって変わる光や色を残したい。その想いで続けてきた日々が、気づけば生活の一部になり、今も四季を追いかけながら群馬で撮影を楽しんでいます。 写真は私にとって、“群馬をもっと好きになるための手段”であり、“その魅力を誰かと分かち合うための言葉”です。     群馬の四季を追いかけ続ける日々 群馬で撮影を始めてから、もう7年以上。けれども不思議と飽きることはありません。 春には花畑が一斉に咲き、夏は山や川が力強さを増し、秋には紅葉が街や山々を鮮やかに染め、冬には雪や澄んだ空気が景色を一変させる。 同じ場所でも、行くたびに違う顔を見せてくれるのが群馬の魅力です。 朝霧の立つ湖畔や、夕暮れに照らされる田んぼ道、冬の夜に灯るあたたかな街の灯り。そうした一期一会の景色に出会えるからこそ、何度訪れても新鮮で、ワクワクします。 何度も通い続けると、その土地が呼吸しているような瞬間に立ち会えることもあります。写真を通して、そんな空気感を少しでも多くの人に感じてもらえたら嬉しいです。     四季の魅力を引き出すプリセット   プリセットは、私にとって「写真の空気感を一瞬で変えてくれる魔法」のような存在です。 季節ごとに必要な調整は異なり、その違いこそが写真に奥行きを与えてくれます。 私は専業カメラマンではなく、週末に家族や風景を撮るフォトグラファーです。編集に使えるのは、子どもを寝かしつけた後の限られた時間。だからこそ、プリセットはとても心強い味方です。 ワークフローを大幅に短縮しつつ、自分が求める世界観に写真を近づけてくれます 今回、CURBON様から販売することになったのは、そんな私が何年もかけて調整してきた、四季に合わせた4種類のプリセットです。   Spring Bloom:桜の淡いピンクや春霞のような柔らかさを引き出す。 Summer Fade:色あせた空や夏の余韻を思わせる、フィルムライクでノスタルジックな夏色へ。 Autumn Mood:紅葉の深いグラデーションを豊かに再現し、しっとりと落ち着いた秋色へ。 Winter Sparkle:透明感あるブルートーンで冬の冷たさを描き、イルミネーションや光のきらめきを美しく際立たせる。 これらのプリセットは、風景や旅先の写真はもちろん、日常のスナップにも使いやすく、Lightroomを開いた瞬間から“自分の世界観”に整えてくれる相棒のような存在です。   実際に今回の4種のプリセットを使った作例をいくつか紹介しています。 「Spring Bloom」では、桜や菜の花など春の風景をふんわりと優しいトーンで描き出すプリセットです。春の風景だけでなく、ポートレートにもぴったりなプリセットです。   「Summer Fade」は、強い日差しとコントラストを抑えて、ノスタルジックな夏の雰囲気を演出するプリセットです。青空は淡く、ひまわりや緑は優しいトーンに変化。まるで時間がゆっくり流れるような夏の空気感を表現します。   「Autumn Mood」は、紅葉や落ち葉の風景をあたたかくしっとりと仕上げるプリセットです。色がバラついていた紅葉風景をしっとりと整え、情緒ある秋色に。   「Winter Sparkle」は、透明感あるブルートーンで冬の冷たさを表現しつつ、イルミネーションや反射光をやさしく際立たせるプリセットです。冬の昼間の風景や、イルミネーションにも幅広くマッチします。 どのプリセットも、ただ色を変えるのではなく、“その季節をそのまま閉じ込めるような仕上がり”を目指して作りました。   おわりに カメラを手にしていなければ、こんなに四季の魅力を知ることはなかったでしょう。 このプリセットは、群馬を巡る中で出会った季節ごとの色合いをもっと美しく引き出したい、そんな思いを重ねて誕生しました。 旅の写真、地元の何気ない風景、ふとした日常…どんな場面でも、きっとあなたの写真に“季節の物語”を添えてくれるはずです。 ぜひ一度試してみてください。あなたのレンズを通した風景が、誰かの心を動かす一枚になりますように。  
ストーリー性のある空気感を追求|写真家・Izumi Isoが贈るLightroomプリセット『Izumi's Table Collection』

ストーリー性のある空気感を追求|写真家・Izumi Isoが贈るLightroomプリセット『Izumi's Table Collection』

2025.08.15
  CURBON PRESET LETTERS|Izumi Iso CURBONのプリセットから広がる、アーティストたちの“写真と言葉”に触れる新シリーズ「CURBON PRESET LETTERS」。 プリセットは、ただのフィルターではありません。それは、シャッターの先にある“まなざし”や“心の色”を分け合う、ひとつの手紙のようなもの。どんな瞬間にレンズを向けたのか。どんな色に心が動いたのか。そんな感覚を誰かと共有できるのが、プリセットの魅力です。 このシリーズでは、写真への想い、創作のルーツ、日常のひらめきを丁寧にひもといていきます。 第2回目は、落ち着いた世界観で魅せるテーブルフォトやフードスタイリングが魅力的な写真家Izumi Isoさん。彼女が見つめる世界を、そっと覗いてみませんか?   ❋❋❋ はじめに   料理と写真が好きで、SNSに投稿を始めたことがきっかけで、テーブルコーディネートや商業写真撮影の依頼を受けるようになりました。食べ物が美しく見える角度を探し、ストーリー性のある空気感を生み出すために、細部にまでこだわっています。     撮影のこだわりとスタイリングのコツ 今回は私が普段撮影時にこだわっていることと、スタイリングのコツをお伝えできればと思います。   ①光 自然光と照明を調整できるソフトボックスを使用し、ナチュラルな光を表現しています。艶感や奥行きを出すために、ストロボも併用しています。         ②カラーバランス スタイリングで最も大切にしているのはカラーバランス。3色以上を使わないよう心がけ、シンプルで調和の取れた色味を大切にしています。     ③ 盛り付け 料理の盛り付けでは「余白」と「高さ」を意識しています。色調が単調になりがちな時は、ハーブやスパイスなどでアクセントを加えます。         ④ プロップ 小物やプロップを選ぶ際は、シーンに合ったものを選び、過度にならないように注意します。シンプルでありながら、被写体が引き立つような小物選びが大切です。           Izumi's Table Collectionのおすすめの使い方   いつもと違う雰囲気を演出したいとき、気に入っているプリセットを使うと、簡単に理想的な世界観が作り出せます。   ◯ 「Daylight Table (デイライト・テーブル)」 朝の光が差し込むような透明感と、どんな料理にもなじむニュートラルなトーンが特徴のプリセットシリーズです。 食卓の空気を壊さず、自然な明るさと質感を引き出し、写真に“暮らしの温度”をプラスします。朝食やランチ、焼き菓子、スープ、パン…どんなシーンにも寄り添う、毎日の撮影に頼れる一枚。   「Daylight Table」使用   ◯ 「Dusty Bloom(ダスティ・ブルーム)」 青みがかったグレイッシュな色調と柔らかな陰影で、落ち着いた空気感を演出します。 彩度を抑えた優しいトーンと自然なコントラストが、ナチュラルで品のある質感を生み出します。 スイーツや花、静物など、ライフスタイル撮影にもぴったりです。   「Dusty Bloom」使用   ◯ 「Natural Shadows(ナチュラル・シャドウズ)」 自然光が織りなす静かな陰影と、控えめで上品なくすみ。 Natural Shadows Collection は、時間の流れがゆったりと感じられる、柔らかでシックなトーンのプリセットシリーズです。 食卓の一瞬、焼き上がったパンの質感、粉砂糖が舞う静寂。 そんな「何気ない美しさ」を、深みのある光と影で丁寧に引き立てます。 ナチュラルなライフスタイル、ベイク写真、静物、暮らしの記録などに最適です。 「Natural Shadows」使用   *撮影環境や時間が異なるのでホワイトバランス、露出、などは調節してください。   私にとっての料理と写真   料理や写真は、日常を特別に感じさせてくれる力を持っています。 特にテーブルコーディネートや料理の撮影は、その一瞬を切り取ることで、普段の食事がまるでアートのように輝きます。 私が目指しているのは、食べ物だけでなく、その周りの空気感まで美しく表現することです。写真を撮ることは、ただの記録ではなく、感情やストーリーを伝える手段だと私は考えています 撮影を通じて、毎日の食卓が少しだけ特別に感じられるような空気感を作り出すお手伝いができれば、私にとって何よりの喜びです。     Izumi Iso  Lightroom プリセット 「Izumi's Table Collection」    
透き通る青を閉じ込めて|写真家・彩が贈るLightroomプリセット『Transblue Collection』

透き通る青を閉じ込めて|写真家・彩が贈るLightroomプリセット『Transblue Collection』

2025.08.01
  CURBON PRESET LETTERS|彩 CURBONのプリセットから広がる、アーティストたちの“写真と言葉”に触れる新シリーズ「CURBON PRESET LETTERS」。 プリセットは、ただのフィルターではありません。それは、シャッターの先にある“まなざし”や“心の色”を分け合う、ひとつの手紙のようなもの。どんな瞬間にレンズを向けたのか。どんな色に心が動いたのか。そんな感覚を誰かと共有できるのが、プリセットの魅力です。 このシリーズでは、写真への想い、創作のルーツ、日常のひらめきを丁寧にひもといていきます。 第1回は、初のプリセットをリリースした写真家・彩さん。彼女が見つめる世界を、そっと覗いてみませんか?   ❋❋❋   はじめに こんにちは、写真家の彩です。 青と透明感を愛し、14歳でカメラに出会ってから、“光に導かれるように” 写真を撮り続けてきました。 撮っているものは、ポートレート・風景・植物・小物などさまざまですが、根っこにあるのはいつも、澄んだ「青」と、やさしい光への憧れです。   このたび、そんな私の「青の世界」を閉じ込めたLightroomプリセット「Transblue Collection」が完成しました。   青という、希望の色 一般的には、青に「寂しさ」や「孤独」のイメージを重ねる人もいるかもしれません。でも、私にとっての青は、むしろその逆です。 私が好きな「青」は、どこまでも澄みきって、光をはらんだ爽やかな水色の青。空気みたいに軽く、どこかやさしさをまとっている。 気持ちがうまく言葉にならないとき。日々に疲れて、ただ空を見上げていたあの時間。 空のグラデーション、水面のきらめき、雨上がりの静けさ。“撮りたい”と心が動く瞬間には、いつも青がありました。 Transblue Collection「soraoto」使用   この青が、誰かの日々にも寄り添えたら。   「この色味が好き」「こんなふうに撮ってみたい」「彩さんの世界観が好きです」 そんな言葉をいただくたびに、この青を、私だけのものにしておくのではなく、誰かの光や記憶にも寄り添えたら、と思うようになりました。   時間とともに移ろう空気や光に寄り添い、それぞれの青を美しく引き出せるプリセットを── そんな想いから生まれたのがLightroomプリセット『Transblue Collection』です。 Transblue Collection「soraoto」使用   空の色と、気持ちの温度。3つのプリセットに込めた想い 『Transblue Collection』には、朝・昼・夕方という時間帯の「青」を美しく映し出す3つのプリセットを収録しています。単に色味を整えるだけでなく、「そのとき感じた空気」や「心の動き」まで写真に宿せるように──。普段使っているプリセットをベースに、どなたでも使いやすいよう試行錯誤を重ねました。   ◯ mizuiro morning(朝の青) 朝のやさしい光に溶け込むような水色の青。「mizuiro morning」は、目覚めたばかりの世界をふんわり包み込むようなプリセットです。   ポートレート・植物・テーブルフォトなど、柔らかくやさしい印象に仕上げたいシーンにぴったり。晴れの日はもちろん、曇りの日でも使いやすいです。   朝の弱い光は、写真にするとくすんだり、青がにごったりしてしまうことも多いですが、光が柔らかい朝の時間帯や、逆光気味のシーンでも、やさしさと透明感のあるトーンに仕上がるように調整しています。   実は昼や夜のシーンでも自然に馴染み、幅広く使える万能プリセットでもあります。     【プリセット調整例】 Transblue Collection「mizuiro morning」適用後、露光量 -0.25, 白レベル -24     ◯ soraoto(昼の青) 青空を見上げて、「ああ、今日もがんばろう」って、そんなふうに思えた日のこと、ありませんか?   soraotoは、まさにそんな昼の空を切り取ったようなプリセット。太陽の光が強くても、空の青や白い雲を濁らせず、すっきり爽やかに保ちます。   旅先の風景、海や山、広がりのあるシーンで特におすすめです。私は島旅に行くときは必ずこのプリセットを使っています。   空や光の色が強いシーンでも、澄んだブルーを保ちながら軽やかに仕上げられるので、空の青と海の青が綺麗に浮かびあがる、まさに”記憶の中”を再現するようなプリセット。   【プリセット調整例】 Transblue Collection「soraoto」適用後、露光量 +0.27, 色かぶり補正 +12     Transblue Collection「soraoto」適用後、露光量 -0.18, ハイライト -12     ◯ tasogare(夕方の青) 夕方になると、空は少しだけ切なく、でもすごく美しくなる。光が少しずつ沈んで、でも完全に夜になる前のあの時間。私は写真を撮り始めてから、その時間が好きになりました。   tasogareは、赤くなりすぎないように、くすまないように、澄んだ青を残しながら、夜のはじまりを描けるように調整しています。   マジックアワーやブルーアワーなど、夕焼けに青が溶け込むような時間帯におすすめです。夕焼けをアニメのワンシーンのようなエモーショナルな雰囲気で表現することができます。夕方のポートレートや、街の明かりが灯る直前の風景などに。「今日という一日が、すこし愛おしくなるような青」を目指しました。   プリセット適用後、写真に合わせて、ハイライト・白レベルを調節すると、夕焼けに馴染む青がほどよく浮かび上がってきます。また、お好みで色かぶり補正を調節していただくと、理想の夕焼けの表現に近づけます。   【プリセット調整例】 Transblue Collection「tasogare」適用後、ハイライト +24   私にとって「青」は、ただの色じゃありません。心が動いた瞬間そのものであり、光に触れた時間の記録でもあります。 だからこそ、この3つのプリセットも、単なる編集ツールではなく、小さな物語のような存在になればいいなと思っています。   “プリセットは完成形じゃない”──青の物語を、あなたの手で続けてください 「プリセットって、上級者向けなのかな?」 そう思っていた方にも、ぜひ使ってみてほしいです。 Lightroomプリセットは、写真を美しく整えるためのツール。でも私は、“完成形”を押しつけるものではなく、「写真を育てていく入り口」だと思っています。 光の強さ、空気の色、撮影したときの気持ち──同じプリセットを使っても、写し出される「青」は、一人ひとり違って当然です。 だから『Transblue Collection』も、「使って終わり」ではなく、「ここから始まるプリセット」を目指しました。 少しだけ露出を変えてみる。ホワイトバランスを調整して、自分だけの青を探してみる。今日の気分に合わせてコントラストをやわらかくしてみる── そんなふうに、自分の手で少しずつ触れていく中で、あなたらしい“青の写真”がきっと見つかっていくと思います。   小さな調整で、あなただけの青に出会えるように たとえば、プリセットを適用後、こんな調整を加えてみてください。 ・露出(明るさ):少し明るくして、ふんわりとした透明感を出すのが私の定番です。 ・ホワイトバランス:温かさをプラスしたい日は、少しだけ黄色寄りに。クールにしたいときは青寄りに。・ハイライト / 白レベル:空や水面の光をやわらかく調整できます。逆光のときにもおすすめ。青が白飛びせず浮かび上がってくるように、ハイライト/白レベルは下げるのがおすすめ。 ・色かぶり補正:夕焼けや曇り空の時は、ピンクやグリーンのかぶりを微調整するだけで印象がガラッと変わります。記憶の中のような少しノスタルジーな感じにしたい時はグリーン寄りに、アニメのワンシーンのようなドラマチックな雰囲気にしたい時はピンク寄りに。 実際、私自身も毎回プリセットを当てて終わりにせず、その日の空気感や気分に合わせて、少しずつ調整しています。 左:「soraoto」適用しただけでぴったりだった!右:「soraoto」適用後、ハイライト -35, シャドウ+16, 色かぶり補正 +1 , 自然な彩度 +11   プリセットは、あなたの写真に寄り添い、その人だけの光や記憶を引き出す「余白」のような存在であってほしい。 この青が、あなたの日々にそっと寄り添い、写真を撮る時間そのもの”がもっと好きになるきっかけになれば、うれしいです。 もし心の中に「青への憧れ」があるなら、あなたの世界にも、ぜひこの透明な青を迎えてみてください。     彩  Lightroom プリセット 「Transblue Collection」    
写真を始めたばかりの方へ

写真を始めたばかりの方へ

2024.11.01
カメラを買って写真を初めたけれど、自分はどんな写真が撮りたいのか、どうしたら上手くなるのかと悩む方も多いと思います。 CURBON+では、毎月初心者向け無料教室を開催しております。(詳細はこちらから!)   思った通りに写真を撮るためにも、マニュアル設定でカメラを扱うことができるようになるというのは第一歩。でも、つまずきやすい部分もマニュアル設定ですよね・・・。 そんなマニュアル設定について特に重点的にお話いただけるので、カメラを買ったばかりの方や扱い方がわからないという方に特におすすめとなっています! その他、講師にお会いして直接教えていただけるオフライン教室や、自分の写真にコメントをいただく講評会や編集、レタッチに特化したオンライン教室など、多くのコンテンツをご用意しております。 オフライン教室の様子 年間会員の方々はアーカイブ動画が100コンテンツ以上も視聴できますので、大変お得になっております。 また、月額会員の方も1ヶ月教室を受け放題なので、まずはお試しに月額会員に入会するのも良いです!   また、様々なメディア様にも取り上げていただいておりますので、ご利用をお悩みの方は是非こちらの記事も参考にしてみてくださいね。   ・ビギナーズ(  https://www.rere.jp/beginners/ )[初心者必見]初めてのカメラの選び方|どれがおすすめ?写真の入門ガイド ・ぎんがのカメラブログ( https://gingacamera.com/curbon/ ) 【CURBON+】いつでも学び放題!国内最大級のサブスク型オンライン写真教室を解説 https://gingacamera.com/camera-beginner-22/https://gingacamera.com/camera-beginner-12/https://gingacamera.com/camera-beginner-10/ ▼初心者向け無料教室 お申し込みはこちらから( https://www.curbon.jp/products/curbonphotoclass )
〇〇×写真 vol.4

〇〇×写真 vol.4

2024.09.13
  花×写真|小春ハルカ 「〇〇×写真」をテーマに、アーティストと写真の間にある「何か」に触れるエッセイ。 第四回目のコラム投稿は、身近な草花の美しさを際立たせ、ポートレートのように撮影する小春ハルカさん。 自身の作品にも数多く登場する花と写真との関係を語ってくださいます。 ◎はじめに   こんにちは、フォトグラファーの小春ハルカです。普段は、花や自然風景、日常の何気ないシーンなど、心が動く瞬間を写真に残しています。   ◎写真との出会い 写真との出会いは10年前です。社会人になってすぐ、初めてのカメラを買いました。その時のカメラの重みとワクワクした気持ちは今でも覚えています。当時は花ではなく、テーマパークの風景を撮っていました。‘’現実だけど、夢のような世界’’そんな世界観に惹かれて、朝から夜まで夢中になって写真を撮っていました。  ◎なぜ花を撮るようになったのか 花に興味を持ち始めたのは、数年前に新しいカメラを購入した時です。 当時はコロナ禍ということもあり、遠くに出かけることが難しくなってしまったので、身近なもので何か撮れないかな。と考えた時、地元のコスモス畑が思い浮かびました。 その時は、花を全く撮ったことも無かったですし「新しいカメラを試しに使いたい!」くらいの気分で出かけたのですが、ファインダーを通して見える花の世界が本当に美しくて・・・!花の形、色彩、質感、時間の経過とともに変わっていく表情、花にも個性があると感じ、日が暮れるまで夢中で撮影をしていました。と同時に、花を撮ることが楽しい。と気づいたきっかけでもありました。   ◎四季の美しさを追い求めて  花撮影の楽しさに気づいてからは一年が今までにないスピードで過ぎていきました。待ってくれない季節の流れに、あの花も、この花も撮りたいと、駆け足の日々を過ごしていたような気がします。今まで何回も同じ季節を過ごしてきたはずなのに、日常の景色がこんなにも美しいと感じたのは初めてでした。   ◎花と写真に対する想い 今では、花を撮ることが当たり前になっていますが、テーマパークを撮っていたその時のワクワクはお花を撮っている現在にも通じることがあると思っています。‘’現実だけど、どこか夢のような世界’’そんな世界観に魅了され、カメラを通して花と向き合うことでたくさんの感情を知りました。カメラが無かったら、花を撮っていなかったかもしれないし、花が無かったらカメラを持ち出して出かけようと思うことも、多くは無かったかもしれません。 ◎さいごに 季節の移ろいとともに咲く花もあれば、枯れていく花もある。嬉しくなったり、悲しくなったりという感情を繰り返しながらも花の美しさに触れると、とても幸せな気持ちになります。今までも沢山の花と出会いを写真に残してきましたが、まだまだ私の知らない世界がたくさん溢れていると思います。これからもどんな花の世界を見ることができるのかとても楽しみですし、その時感じた花の美しさを自分なりに表現していきたいです。   ◎10月オフライン教室のお知らせ 「秋の彩りを切り取る」 2024年10月27日(日)14:00-16:00交流会:16:00-17:00 小春ハルカさんはどのようなまなざしで草花を見つめ、どのように美しさを切り取っているのか。一緒に歩きながら、実際の撮影の姿やポイントを学びましょう! 詳細とお申し込みはこちらから。
「〇〇×写真」vol.3

「〇〇×写真」vol.3

2024.07.19
  antique×写真|kanako 「〇〇×写真」をテーマに、アーティストと写真の間にある「何か」に触れるエッセイ。 第三回目のコラム投稿は、陰影の中に物語があり、引き込まれてしまう魅力を持つ作品を撮影しているkanakoさん。 自身の作品にも登場するantiqueと写真との関係を語ってくださいます。 ◎はじめに 私は数年前からantiqueの小物など使ってポートレートを撮影しています。 antiqueと写真を掛け合わせたものについて書いていきたいと思います。   ◎いつから antique が好きなのか? Antiqueとは100 年以上経っているもののことを言います。 もともと、古いものが好きだったのですが、カメラをはじめ洋書を買ったのが始まりでした。 それ以降、オークションや蚤の市、アンティークショップなどで掘り出し物を見つけるようになりました。 1 番好きなものはガラス類。 フォルムが可愛く、現代では似たようなものは少ないかと思います。 人と被らないところがまたいいところです。 ガラス類は使い勝手が良く、花を挿したり、影を出すのに使ったり、前ボケにしたりしています。  グラスの前ボケ   ◎Antique を使った作品撮り 『フレンチ・チャーチチェア』 フランスの教会の椅子で、長時間座っていても疲れないように作られています。 チャーチチェアの材質はエルム材とビーチ材が多く、エルム材で作られたチャーチチェアの方が比較的古いアンティークチェアと言われています。 この椅子を草原に持っていき、バレエをしている様子を撮影しました。 教会の椅子、草原でバレエどれもミスマッチではありますが、普段目にすることが無いような作品を撮ることができました。   『オクトゴナルのカッティングボード』 イギリスアンティークのカッティングボードです。 模様も凝ったデザインでお気に入りです。 この日は、フルーツとともに撮影しました。 存在感があり、置くもの全てを引き立たせてくれます。 いつか生活の一部でパンを焼いてこのカッティングボードで切るような生活をするのが夢でもあります。 また、チラッっと見える洋書。 時の流れを感じさせてくれる紙質がいい味を出しています。   『ナイトドレス』 1900 年代のフランスアンティークナイトドレスです。 このドレスは白の物がほとんどですが、最近は黒染めしているものも中にはあります。 今回は、モデルさんの雰囲気に合わせてこの衣装を選びました。 コットン素材で、着やすいアイテム。 大きくて丸い襟元が特に気に入っています。 このナイトドレスは、衣装用で購入したのですが、可愛すぎてブラウスの方を自分用で購入し大事に着ています。 シミなども愛おしくなる、そして年を重ねても着たいと思えるもの。 この日は、森の中でたんぽぽと一緒に撮影しました。 シンプルすぎず、アクセントの効いた作品ができました。   ◎Antique と Wedding   アンティークのスタジオで撮影したwedding photoです。 白をベースとして、ひとつひとつの小物や家具でできあがる世界観がとても好きです。 また、お伽話のようで自分たちだけが主役で、誰とも被らない写真。 アンティークに囲まれながらの撮影はいつも以上にワクワクが止まらず、アイディアがどんどん溢れてきます。   ◎さいごに アンティークの何がいいのか? それは、状態など同じものが 1 つとしてないことだと思います。 また、誰かに大事にされ続けてきたものが自分にまわってきたこと。 物の歴史を知ることで、さらに大切にしたいと思えるもの。 私は、作品撮りやweddingでアンティークの小物や空間を使って撮影しています。 量産されたものやアンティーク風では味わうことのできない雰囲気を、ひとつひとつの物たちが持っています。 写真と掛け合わせることで想像を超え、真似できないものを創ることができると思っています。 これからも自分が好きなものを大切にしながら作品に落とし込んでいけたらと思います。   ◎9月10月オンライン教室のお知らせ 「自分らしい世界を生み出すには」 2024年9月4日(水)21:00-23:002024年10月16日(水)21:00-23:00 どのように物語が生まれ、どこからインスピレーションを得ているのか。上記2日間の日程でオンライン教室を開催いたします。 初日はインプット中心の時間で、2日目は講評が中心の時間となります。 詳細とお申し込みはこちらから。
「〇〇×写真」vol.2

「〇〇×写真」vol.2

2024.07.12
  ミュージシャン×写真| RyoTracks 「〇〇×写真」をテーマに、アーティストと写真の間にある「何か」に触れるエッセイ。 第二回目のコラム投稿は、物撮りやポートレートをメインに活躍されているRyoTracksさん。 とてもマルチな経歴の中で音楽と写真の関係を語ってくださいます。 ◎わたしと写真 写真歴は3年。 物撮りやポートレートをメインに、公私共に楽しく写真を撮ってます。 映像も撮ったりするんですが、今日は写真のお話を。僕は14歳の頃にビートボックスというものにハマり、ずっと音楽活動をやってきました。口を使ってブツカツブツカツ言うやつ。 いろんなバンドやグループを組んで活動したり、大阪のユニバーサルスタジオジャパンでエンターテイナーをやったり、路上ライブの投げ銭だけで生活してみたり、ここでは書ききれないほど音楽でたくさんの経験をしてきました。 コロナ禍でライブ仕事が一気にゼロになったことをキッカケにカメラを買い、写真を始めて3年ほど。まだまだ駆け出し。 今までも僕は人生をかなり楽しんで生きてきた人間ですが、カメラを買ってからは楽しさレベルぶちアゲでした。 ◎写真と感謝 F値?ISO感度? わからないワードだらけだったけど、わからないワードが出てくるごとにググっては調べ、自分が撮った写真がブレブレになってしまう原因を調べ、そうやっている時間が楽しかったんです。  思えば僕は、ビートボックスを始めた中学生の頃もそうでした。当時は周りにビートボクサーなんて一人もいないし、ネットにもビートボックスのことなんて全然載っていない。 音楽スタジオに行ってドラムを叩いた音を一音一音録音して、家に帰ってそれを聞き直しながら口で真似てみて、別のレコーダーに録音する。 そうやって一つ一つ音をインプットしていく作業でした。考えてみたら暇の極み。 中学生の僕はそうやって日に日に成長していく自分が楽しくて嬉しくて、どんどんビートボックスに夢中になっていきました。 写真を始めた頃の僕も、そのときと同じです。 同じなんですけど、当時とは全く違う感覚がありました。 それは、感謝の存在です。 写真を撮った相手に「嬉しい!」と思ってもらえること。 ビートボックスでは自分のパフォーマンスを通じてお客さんを楽しませることができたけど、写真ではその瞬間を切り取って形に残すことができる。 特にポートレート撮影なんかでは、被写体が自分自身を新しい視点から見ることができ「こんなに素敵に撮ってくれてありがとう」と言われると、本当に心が温かくなります。 こんな幸せなことはないです。 僕は好きで写真を撮っていて、相手も僕に写真を撮られて嬉しいと思ってくれてる。 これがウィンウィンってやつです。 僕が世界で一番好きな言葉がウィンウィンです。 ◎写真とクリエイティビティ 音楽と写真には共通点があります。 それは、どちらもクリエイティブなプロセスを通じて自己表現をする手段であるということ。 音楽も写真も、最初は基本的なテクニックを身につけ、それから自分のスタイルを確立していくという旅路です。 様々なリズムやサウンドを試して、いろんな人と音を交わして、道に迷いながらも試行錯誤を繰り返して自分だけの音楽を見つける。 それと同じように、写真でも様々な構図や光の使い方を身につけ、被写体とのコミュニケーションを通じて、自分だけのスタイルを見つけることが求められます。 じゃあクリエイティブを学ぶには何が重要だと思いますか? 僕が思うに「異なるジャンルの何かを好きになること」が近道だと思うんです。 特に写真というジャンルにおいては、異なる環境から学べることはたくさんあります。 食が好きなら、料理の盛り付けならではの美学があります。 芸術が好きなら、きっと写真が好きなだけでは知ることもできなかった構図のバリエーションがたくさんあります。 人と話すことが好きなら、様々な業種の人から自分の知らない常識に触れることができます。 そうやって自分の脳内にある景色を広げていくことが「クリエイティブを学ぶ」ということだと思っています。 僕が世界で一番好きな言葉がクリエイティブです。  ◎これからのビジョン 僕はこれからも音楽と写真、どちらも続けていきたいと思っています。 音楽で得た経験やスキルは、写真の世界でも必ず役立つと信じています。 そして、写真を通じて新たな感動や発見をシェアしていきたいです。 音楽と写真、どちらも僕にとっては切り離せない大切な表現手段です。 この二つの活動を通じて、これからも自分自身を成長させ、多くの人々と繋がっていけたらと思います。RyoTracks ◎9月オンライン教室のお知らせ 「クリエイティブに写真を発信する」 2024年8月24日(土)20:30-23:00 写真を撮るスキルはもちろん必要ですが、その後の出し方や発信の仕方、カタチに残していくことについて悩まれる方へ、リール作成を中心としたレクチャーの時間になります! 詳細とお申し込みはこちらから。  
生成AI?ぼかし?Lightroomアップデートで何が変わった?【CURBON写真用語辞典 #33】

生成AI?ぼかし?Lightroomアップデートで何が変わった?【CURBON写真用語辞典 #33】

2024.06.25
<<【CURBON写真用語辞典】用語一覧へ戻る     レタッチをする際に利用する方も多いAdobe Lightroomですが、Lightroomをアップロードしてみたらいろんな機能が追加されている!でも「どうやって使ったらいいのか分からない」「これってどんな機能なの?」と思う方も多いはず。 今回のLightroomのアップデートにより、表現や編集の幅がより一層広がりました!今回はその一部機能について説明いたします!    何が変わった?ここが変わった! ◎生成削除とぼかし機能を解説いくつかアップデートのあった中で、写真編集がもっと楽しくなる「生成削除」と「ぼかし」機能を紹介します。 ▼生成削除機能 まずは、「生成削除」機能から見ていきましょう。 この機能は、写真に写り込んでしまった不要なオブジェクトや人を簡単に取り除くことができる優れものです。 例えば、風景写真を撮ったけど、通行人が写り込んでしまった場合、この機能を使えば、その人をまるで最初からそこにいなかったかのように消すことができます。 使い方はとっても簡単! 1. Lightroomを開いて編集したい写真を選びます。 2. ツールバーから「修復」ツールを選び、「生成削除」オプションをクリックします。 3. 消したいオブジェクトをブラシで塗りつぶします。 4. Lightroomが自動的に周囲の背景に合わせて自然に補完してくれます。 これで、面倒な手動修正は不要!対象の写真にもよりますが、期待以上の仕上がりになります! 撮影していたら目の前を通行人が・・・涙 通行人の方を選択するだけであっという間に・・・! 時間もあまりかけずこれだけ簡単な作業で、左側の人の服の模様や植え込みの植物などをこのクオリティで修正してくれるのはすごい。(ちなみに、今回の修正時間は1分ほどでした!) ▼ぼかし機能 次に紹介するのは、「ぼかし」機能です。 この機能は、写真の特定部分にぼかし効果を適用することで、主題を強調したり、背景を目立たなくするのに役立ちます。 ポートレート写真で背景をぼかして被写体を際立たせたり、動きのある写真で動感を強調したりと、使い方は様々です。 ぼかし機能の使い方 こちらもとてもシンプルです! 1. 編集する写真を選びます。 2. ツールバーから「効果」ツールを選び、「ぼかし」オプションをクリックします。 3. ぼかしたい範囲を指定します。ブラシやグラデーションツールを使って、細かく調整することも可能です。 4. ぼかしの強さをスライダーで調整することで、より理想に近づけることができます。  もう少しボカしたかったなあ。といった一枚も・・・。 よりボケ感が強くなりました!  特にボケ感を出しづらいとされるAPS-C機やマイクロフォーサーズ機などで、ボケ感を出したい時に使いやすい機能だなと感じました!(作例はAPS-C機で撮影したものです!)   ◎まとめ Adobe Lightroomの新しい「生成削除」と「ぼかし」機能で、写真編集がさらに楽しく、そしてクリエイティブになります。 これらの機能を活用して、誰でも簡単にハイクオリティな仕上がりを実現できるので、ぜひ試してみてくださいね!     >>【CURBON写真用語辞典】用語一覧はこちら >>【CURBON写真用語辞典】コラム記事一覧はこちら      写真がもっと上手くなりたい!というあなたへ「CURBON+」をご存知ですか?  CURBON+(カーボンプラス)とは、サブスク型のあたらしい写真の学び場です。会員登録をしていただくと、写真教室やe-learning動画、トークショーなどが参加・視聴し放題!写真についての知識・技術を多方面から身につけることができます。 CURBON+の詳細はこちらからご覧ください!