「〇〇×写真」vol.2

 

ミュージシャン×写真| RyoTracks

「〇〇×写真」をテーマに、アーティストと写真の間にある「何か」に触れるエッセイ。

第二回目のコラム投稿は、物撮りやポートレートをメインに活躍されているRyoTracksさん。

とてもマルチな経歴の中で音楽と写真の関係を語ってくださいます。



◎わたしと写真

写真歴は3年。

物撮りやポートレートをメインに、公私共に楽しく写真を撮ってます。

映像も撮ったりするんですが、今日は写真のお話を。


僕は14歳の頃にビートボックスというものにハマり、ずっと音楽活動をやってきました。口を使ってブツカツブツカツ言うやつ。


いろんなバンドやグループを組んで活動したり、大阪のユニバーサルスタジオジャパンでエンターテイナーをやったり、路上ライブの投げ銭だけで生活してみたり、ここでは書ききれないほど音楽でたくさんの経験をしてきました。

コロナ禍でライブ仕事が一気にゼロになったことをキッカケにカメラを買い、写真を始めて3年ほど。まだまだ駆け出し。


今までも僕は人生をかなり楽しんで生きてきた人間ですが、カメラを買ってからは楽しさレベルぶちアゲでした。


◎写真と感謝

F値?ISO感度?

わからないワードだらけだったけど、わからないワードが出てくるごとにググっては調べ、自分が撮った写真がブレブレになってしまう原因を調べ、そうやっている時間が楽しかったんです。 

思えば僕は、ビートボックスを始めた中学生の頃もそうでした。


当時は周りにビートボクサーなんて一人もいないし、ネットにもビートボックスのことなんて全然載っていない。

音楽スタジオに行ってドラムを叩いた音を一音一音録音して、家に帰ってそれを聞き直しながら口で真似てみて、別のレコーダーに録音する。

そうやって一つ一つ音をインプットしていく作業でした。考えてみたら暇の極み。

中学生の僕はそうやって日に日に成長していく自分が楽しくて嬉しくて、どんどんビートボックスに夢中になっていきました。

写真を始めた頃の僕も、そのときと同じです。

同じなんですけど、当時とは全く違う感覚がありました。

それは、感謝の存在です。

写真を撮った相手に「嬉しい!」と思ってもらえること。

ビートボックスでは自分のパフォーマンスを通じてお客さんを楽しませることができたけど、写真ではその瞬間を切り取って形に残すことができる。

特にポートレート撮影なんかでは、被写体が自分自身を新しい視点から見ることができ「こんなに素敵に撮ってくれてありがとう」と言われると、本当に心が温かくなります。

こんな幸せなことはないです。

僕は好きで写真を撮っていて、相手も僕に写真を撮られて嬉しいと思ってくれてる。

これがウィンウィンってやつです。

僕が世界で一番好きな言葉がウィンウィンです。

◎写真とクリエイティビティ

音楽と写真には共通点があります。

それは、どちらもクリエイティブなプロセスを通じて自己表現をする手段であるということ。

音楽も写真も、最初は基本的なテクニックを身につけ、それから自分のスタイルを確立していくという旅路です。

様々なリズムやサウンドを試して、いろんな人と音を交わして、道に迷いながらも試行錯誤を繰り返して自分だけの音楽を見つける。

それと同じように、写真でも様々な構図や光の使い方を身につけ、被写体とのコミュニケーションを通じて、自分だけのスタイルを見つけることが求められます。

じゃあクリエイティブを学ぶには何が重要だと思いますか?

僕が思うに「異なるジャンルの何かを好きになること」が近道だと思うんです。

特に写真というジャンルにおいては、異なる環境から学べることはたくさんあります。

食が好きなら、料理の盛り付けならではの美学があります。

芸術が好きなら、きっと写真が好きなだけでは知ることもできなかった構図のバリエーションがたくさんあります。

人と話すことが好きなら、様々な業種の人から自分の知らない常識に触れることができます。

そうやって自分の脳内にある景色を広げていくことが「クリエイティブを学ぶ」ということだと思っています。

僕が世界で一番好きな言葉がクリエイティブです。
 

◎これからのビジョン

僕はこれからも音楽と写真、どちらも続けていきたいと思っています。


音楽で得た経験やスキルは、写真の世界でも必ず役立つと信じています。

そして、写真を通じて新たな感動や発見をシェアしていきたいです。


音楽と写真、どちらも僕にとっては切り離せない大切な表現手段です。

この二つの活動を通じて、これからも自分自身を成長させ、多くの人々と繋がっていけたらと思います。

RyoTracks


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