写真を学ぶ第一歩。被写界深度って何?【CURBON写真用語辞典 #13 】

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旅行先で素敵な写真が撮れたら、休日に訪れたカフェでケーキのおいしそうな写真が撮れたら、子どものかわいい写真が撮れたら…とカメラを買ってみたものの、なかなか思い通りの写真が撮れないとやきもきするもの。感じたままに写真を撮るのももちろん大切ですが、ちょっとしたコツを覚えるだけで写真がワンランクアップ!今回は「被写界深度」について解説します。ミラーレス初心者さんも必見ですよ。


被写界深度って何?

カメラや写真の面白さに引き込まれていくと、「被写界深度」という言葉に言葉に出会うことがあります。聞き慣れない言葉でつい難しそう…と思ってしまいますが、一言で言うと「写真のボケ具合」です。

「被写界深度が深い写真」と言われたんだけど…?

被写界深度は「ピントが合っているように見える範囲のこと」とも言い換えられます。ピントがあっているように見える範囲が広い=「被写界深度が深い」、狭い=「被写界深度が浅い」と言います。

被写界深度が深い=手前から奥までピントが合っている写真


被写界深度が浅い=被写体の手前や奥がボケている写真

ということになります。英語だと「Depth of field (=場の深さ)」と言う表現になるため、「深度」と言う言葉を使っています。

 

被写界深度は何をすれば変えられるの?

被写界深度は「絞り、レンズの焦点距離、被写体とカメラの距離」の3つで変化します。

①絞り(F値)を変更する

絞り(F値)を変えることで、被写界深度を変えることができます。絞りとは、レンズから入る光の量を数値化したもののこと。数字が小さいほど、被写界深度が浅い写真(ボケ味の強い写真)になり、数字が大きいほど被写界深度が深い写真(全体的にピントが合っている写真)になります。

②レンズの焦点距離を変える

レンズの焦点距離(レンズのmm数)でも、被写界深度を変えることができます。

例:28-200mmのズームレンズでf5.6で撮影

■24mmで撮影する場合
→被写界深度が深くなる=全体的にピントが合っている写真

■200mmで撮影する場合
→被写界深度が浅くなる=ボケ味の強い写真になる

という結果が得られます。広角側が全体的にピントが合いやすく、望遠側ほど大きくボカした写真が撮れるということになります。

③被写体とカメラの距離を変える

被写体とカメラの距離を変えることでも、被写界深度を変えることができます。

被写体とカメラの距離が近いほど、被写界深度は浅くなり=ボケやすくなり、被写体とカメラの距離が遠いほど被写界深度は深くなり=ボケが少なくなります。

 

被写界深度を使い分ければさらにレベルアップ

きれいにボケているからといって、それが必ずしも写真いい写真とは限りません。ボケ具合にも向き不向きがあります。

■被写界深度が浅い方が向いているシチュエーション

被写界深度が浅い=ボケ味が強い方が向いているシチュエーションとしては、テーブルフォト、お花の撮影などがあります。ボケ感がふんわりとした印象を与えてくれ、柔らかな雰囲気になります。ポートレートなども被写界深度を浅くすることで主役が引き立つ、印象的な写真に仕上げることができます。

 

■被写界深度が深い方が向いているシチュエーション

被写界深度が深い=全体がくっきりしている方がいいシチュエーションとしては、風景写真や集合写真があります。画面の隅々までピントが合っていることで、風景がより微細に見えたり、写真に写っている人の顔がくっきりと見えたりします。料理写真は単品の場合は被写界深度を浅くして撮影することが多いですが、被写界深度を深くすることでコース料理などをかっちりと撮ることができます。

 

難しい言葉も意味を覚えてしまえば怖くない!

聞きなれない言葉と出会うと、目を背けたくなりますよね。でもその意味さえ理解できれば、今まで知らなかったことに出会えるかも?CURBONで写真にさらに詳しくなって、表現の幅を広げていきましょう!

 

 

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